ご存じのとおり、本日28日から2日間、大阪でG20首脳会議が開催されます。
以前はG7首脳会議(先進7カ国=米国、日本、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ)が世界の様々な問題を議論する場でしたが、2008年のリーマンショックを契機に、世界の諸問題をG7だけで解決するのは難しくなり、いわゆるBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)と、さらに8カ国・地域(オーストラリア、アルゼンチン、インドネシア、メキシコ、韓国、サウジアラビア、トルコ、そしてEU)が加わりG20会議となりました。
多種多様な価値観を持った国々の首脳が集まるのは大変いいことである反面、20人もいると、意見はまとまらんだろうなーと思ったりもします。
大体において、日本人が20人集まっても意見なんてまとまりませんからねー(笑)。
それではG20は全く無駄な会議かと言うと、そうではないと思います。
「面と向かって対話をする」
この一点において、G20会議には重要な意味を持つのではないでしょうか。
投資の世界でも最近の潮流として「対話」が重視されつつあります。
例えば、年金基金などの機関投資家は、単に株式に投資をしてリターン(収益)を目指すだけでなく、投資先企業の経営陣と「目的を持った意義ある対話」をすることで、企業価値の向上にコミットすることが求められつつあります。
(=機関投資家の株主としてのエンゲージメント活動)
昨今、日本企業の不祥事が後を絶ちませんが、それは結果として株価下落につながっています。このようなことが起きないよう、株主と経営陣は「対話」を通じて、有効な手立てを継続的に考え実行していかなくてはなりません。
前回のブログで取り上げた「非財務情報」の多くも、「対話」を通じてしか得られないものが大半だと思います。
ギリシャ哲学のソクラテスやプラトンが、対話を通じて「真実や知」を追及したように、時代が変わっても「対話の重要性」は変わりません。
G20も結論はでないかもしれませんが、各国首脳には真剣に意味ある対話をして欲しいと願います。心から対話をした人に対して、意見や価値観が異なるからと言って、核爆弾を落とすようなことはしないでしょうから…。
そう考えると、仕事や家庭でも「もっと対話が必要だなあー」「まだまだ足りないよなー」というのが、率直な思いです(苦笑)。