腹を決める

2018.11.28(WED)

長期投資で資産を増やしていくには、個々の投資家に「腹を決める」ことが求められます。


れは長期的な金融市場の成長を獲得するためには、短期的な変動を受け入れなくてはならないという覚悟です。短期変動と長期成長はセットであるという事実。逆説的に言うなら、変動がないところに成長はないということ。
このような長期投資に必要不可欠な「腹の決め方」は、優秀な企業経営者が持つ「それ」に似ている気がします。以下に2018917日付ウォールストリートジャーナルに掲載されていた「アマゾンCEOジェフ・ベゾス氏のインタビュー記事」をご紹介します。
私たち長期投資家にも通じるマインドセットだと思いますので、是非ご参照ください。
  
(以下、関連記事から一部抜粋)
アマゾン株は足元で過去最高値圏にあるが、20年余り続けている全社会議では、従業員に繰り返し次のように諭しているという。
「株価が1カ月で30%上昇しても、30%賢くなったと考えないこと。なぜなら、1カ月で30%値下がりした時に、30%愚鈍になったと感じるのは気持ちいいものではないからだ。そういうことは起こるものだ」
ベゾス氏はさらに、伝説的な投資家ベンジャミン・グレアム氏の「株式市場は短期的には投票機(人気投票の場)、長期的には計量器(企業などの価値を測定する場)のようなものだ」という名言を引用。
「なすべきなのは、いずれはかりに掛けられるということをわきまえた上で、自分の企業をそのように運営することだ」とし、「日々の株価のことを考えるのに決して時間を浪費しないこと。私は決してしない」と続けた。
                                     以上
「皆さん、いかがでしょうか?」
私は、ジェフ・ベゾス氏が長期的な資産価値向上にフォーカスし、短期変動に惑わされないマインドを持っている(また強く意識している)事がよく解る記事だと思いました。
そういえば3.4年前に、サイバーエージェントの藤田さんも「資産は長期投資でしか増えないと確信している」ということを、日経新聞のインタビューで発言していました。
このように卓越した企業経営者は、経営においても、投資においても、長期の視点を大切にしています。
私たちも、現在のような不透明な環境下でこそ、長期投資のコンセプトを再確認し、改めて短期の変動を受け入れるべく「腹を決める」ことが大切ではないでしょうか。
そして最終的に投資ポートフォリオが金融市場という計量器に計られる時まで、時間をかけ、本質的な価値を見極めながら、じっくりと進んでいきたいものです。

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