2023年の締めくくり

2023.12.19(TUE)

2023年も残すところあと僅かとなってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

今年の世界株式市場を振り返ると、年初はインフレが急速に進捗し、主要各国の中央銀行が利上げ姿勢を鮮明にしたことで、かなり暗い雰囲気に包まれていました。しかし市場の予想に反し、米国を中心に株式は大きく上昇した年となりました。日本株式の上昇も大きなサプライズだったように思います。

一方で実体経済は、一昨年のロシアのウクライナ侵攻に続き、イスラエルとハマスの戦争勃発など不安定な国際情勢下で先行き不透明です。来年は景気減速がどの程度になるか注目ですが、金利低下と共に株価の下値は底堅く、金融政策への注目度は徐々に薄れ、個別企業の業績を細かく判別する展開になる気がします。その中で、リサーチ力を有するアクティブファンドの優位性はより増していくと思います。

また周知のように、日本では2024年から新NISA制度がスタートします。株式や投資信託の売却益や利息・配当にかかる約20%の税金が非課税になる制度ですが、旧来のNISAと比べて金額が大きくなり、期限も無期限となりました。

上限1800万円までは新NISA制度を活用する方が有利だと思う一方で、「利益が出ること」前提で新ニーサが語られている風潮には違和感があります。制度が改善されても、運用が悪ければ投資枠(非課税)が大きくなった分損失が拡大するだけですから。

また今回の制度は無期限なので、来年1月からスタートしなければと焦る必要もありません。
この制度を活用してどのような運用をするか?しっかりと方針を固めてから始めるのが良いでしょう。
バリューマネジメントとしても全体資産の最適化の考え方(VMP)をベースに、新NISAの活用方法についてご提案させていただく所存です。

それでは本年も大変お世話になりました。何卒良いお年をお迎えください。

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