IFA中浜による 長期投資の視点
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2024.04.24(WED)
木を見てから森を見る
「木を見て森を見ず」これは物事の細部(木)にとらわれて、全体(森)が見えていない状況を表す有名な格言です。私も仕事柄、物事を俯瞰して見ることを意識して「木を見て森を見ず」の状態に陥らないよう気をつけています。 しかし一方で、この格言は「木を見なくていい」と言っているわけではありません。残念ながら21世紀に入ってからは「森を見て木を見ない企業群」が世界経済を独占しつつあります。インターネット上のビッ […]
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2024.04.08(MON)
2024年3月の金融経済動向(中浜の視点)
2024年3月の最大注目点は日米欧の金融政策決定会合でした。特に日本で「17年ぶりの利上げがあるか否か?」「あった場合に世界の金融市場に与える影響は?」この2点はグローバル投資家の関心事だったと思います。しかしながら事前に3月利上げ(マイナス金利解除)が日経新聞等で報道され(リーク?)、当日の利上げ決定時に大きなサプライズはありませんでした。 為替市場では大きく円高に振れることも危惧されていました […]
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2024.03.24(SUN)
バランスや常識の重要性
ロサンゼルス・ドジャース大谷選手の元通訳、水原一平氏の違法賭博のニュースが世間を騒がせています。「何がほんとうなのか?」まだ真実はわかりませんが、野球ファンの私としては、残念すぎる悲しすぎるニュースです。一方ファイナンシャルアドバイザーとしては、不謹慎ながら、全く別の視点でこの事件を観ています。 最悪シナリオとしては、野球選手としての大谷さんの経済価値が、水原氏の違法賭博で棄損される事態が考えられ […]
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2024.03.07(THU)
2024年2月の金融経済動向(中浜の視点)
国内における2月の最大ニュースは、やはり日経平均株価が34年ぶりに最高値を更新したことでしょう。海外では米国半導体大手エヌビディアが市場予想を大きく超える好決算を発表、AIブームが世界の株式市場を力強く牽引しています。対照的にMSCI全世界株式指数から中国66銘柄が除かれたニュースにも注目しました。先月のレビューで「2024年はグレート・リバランスの年になる」というお話をしましたが、足元のスピード […]
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2024.02.25(SUN)
「二極化から勝者総取りの時代」を超えて
時代は二極化を超え、一握りの勝者が総取りする時代に入ったように見えます。 2月11日付の日経新聞「米S&P500、初の5000突破」という記事によると、時価総額が1000億ドル(日本円で約15兆円)超の米国企業は2/6時点で94社あり、それらの時価総額は2023年12月末比で約1割増加しました。一方で同期間、時価総額1000億ドル以下の企業群の時価総額は増えておらず、一握りの大型株が米国株 […]
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2024.02.05(MON)
2024年1月の金融経済動向(中浜の視点)
2024年の金融市場予測について、米大手運用会社2社(ブラックロック/ティーロープライス)の社長の日経インタビュー記事を読み、概ね自分の見方と同じだと感じました。 ポイントは2点です。2024年は地政学リスクに加え、各国の金融経済の好不調の格差もあり、お金の流れが大きく変わるグレート・リバランスの年になること。また昨年の欧米の中央銀行の金融引き締めが時間差で経済に影響を与え、個々の企業の真の実 […]
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2024.01.22(MON)
資産運用のコストについて思うこと
2023年以降の物価上昇が意識される中、2024年1月から新NISA制度がスタートし、日本でも資産運用への関心が急速に高まっているように感じます。 詳細な数値の検証はしていませんが、新NISAを通じた投資は、米国S&P500やMSCIオールカントリー世界株式に連動するインデックスファンド、もしくは日本や米国の個別株式のように見受けられます。 これが何を意味するかというと、大半の投資家は「銘 […]
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2024.01.04(THU)
新年ご挨拶
新年あけましておめでとうございます。2024年が皆様にとって、素晴らしい年になるよう祈願しております。 さて今年は世界的に選挙イヤー。特に米国の大統領選挙と日本の衆議院選挙は要注目ですね。 またウクライナやガザはどうなるのか?地政学リスクといえば、アジア極東も他人事ではありません。台湾の総統選挙も気になります。 また欧米の中央銀行の利下げと日銀のゼロ金利解除(利上げ)が予想されています。この金融政 […]
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2023.12.19(TUE)
2023年の締めくくり
2023年も残すところあと僅かとなってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 今年の世界株式市場を振り返ると、年初はインフレが急速に進捗し、主要各国の中央銀行が利上げ姿勢を鮮明にしたことで、かなり暗い雰囲気に包まれていました。しかし市場の予想に反し、米国を中心に株式は大きく上昇した年となりました。日本株式の上昇も大きなサプライズだったように思います。 一方で実体経済は、一昨年のロシアのウク […]
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2021.06.18(FRI)
探求心
2021年6月13日(日)日本経済新聞(朝刊)に掲載されていました「数学に関する特集記事」を興味深く読ませて頂きました。 読んだ方もいらっしゃると思いますが、記事の中から私がいくつか印象に残ったところをご紹介します。 ↓ 数学は古代ギリシャの時代から、人々が感じる「美しさ」と切っても切れない関係にあった。例えば、古代ギリシャの数学者ピタゴラスは音の美しさから数学の真理に迫った。ピタゴラ […]