人が変われば、かたちも変わる

2025.10.27(MON)

私は先月9/28のブログ「この国のかたち」に、自民党は少数与党なので「連立のかたち」で今後の日本の方向性も変わってきそうですと記しました。10/4自民党総裁選が終わり、約1カ月後の現在、状況は私が予想していなかった「かたち」になっています。

自民党総裁選では、小泉氏有利の事前予想を覆し、高市早苗総裁が誕生。その後、公明党が連立を離脱し、自民党が日本維新の会と連立を組むという予想外の展開となりました。

「人が変われば、かたちも変わる。」

それは政治だけでなく、企業経営やスポーツの世界でも同様のことが言えると思います。

長期にわたって成長し続ける会社の経営者、常に優勝争いをするスポーツチームの監督やGMは、人材の獲得、育成システム、メンバーの能力や幸福の最大化など、人に深く注意を払っている気がします。

逆に経営者が事業モデルや財務戦略に、スポーツチームの監督がゲーム戦略や戦術をベースに目先の結果に拘り過ぎるあまり、人そのものに関心が薄くなることもあります。そんなマネジメントチームが運営する組織は、短期的には良くても長期的には上手くいきません。

ところで当社は来年創業20年を迎えますが、当初7.8年くらいは個別株式の投資についても積極的にアドバイスをしておりました。

しかし2010年代中頃から、企業評価の軸が財務諸表上の数字(=有形資産)から、人材やソフトウェアや特許などの無形資産の評価に変わりつつあると感じ、個別株のアドバイスを止めました。

企業評価の際に、無形資産の評価をガッツリしなくてはならないとなると、個人では圧倒的にリソースが足りません。それを組織的に為すことができる優れた運用会社に委託する方が、お客様の大事な資産をお預かりするうえでベストであろうと判断したからです。

リサーチに優れた運用会社は、その会社に関わる人(経営陣、管理職、社員、取引先、お客様)を深く観察・洞察します。

AI時代になろうと、組織やチームのパフォーマンスを決定づけるのは人です。だからこそ私たちは、投資先企業の人材までしっかり見極めることができる「アクティブファンド」を選別し、その選別眼を内包した投資信託を活用して、お客様に最適なポートフォリオを構築したいと考えます。

しかしながら運用会社においても、人が変われば、組織のかたちが変わり、運用成績が落ち込むリスクがあることも留意しておかなくてはなりません。だから当社は常に運用会社とのリアルなミーティングを重視します。この点は一般の投資家の皆さまには難しい作業だと思っております。

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