現場で働く人や企業の価値が上がる時代

2026.02.20(FRI)

昨年の日本株市場で大きく上昇した業種の一つとして「建設セクター」がありますが、設計や管理などの総合プロデューサーであるゼネコンよりも、サブコンと言われる直接工事に携わる会社の株価がより大きく上昇しました。

また今年に入って、AI脅威論から米国ソフトウェア株指数がー23.4%と大幅に下落していますが(世界のソフトウェア株も大幅下落)、物流や空運などを手掛ける銘柄で構成される米国ダウ輸送株平均は+14%と上昇、現時点でほぼ横ばいのS&P500指数も大幅にアウトパフォームしています。

この動きは、一時的なものなのでしょうか?それとも長期の経済トレンドの方向性が変わったことを示唆しているのでしょうか?

個人的には後者の見方をしています。それは現場で実際に頭と体を動かして、直接お客様に価値を生み出す人や企業が、AIを活用しながら価値を取り戻す時代になるというヴィジョンです。

1989年のベルリンの壁崩壊後の世界経済のグローバル化とインターネットの進化によって、ビッグデータを活用して、効率的にお金を稼ぐビジネスモデルが世界経済を席捲しました。その代表例がマグニフィセント7と呼ばれる米国のテック企業です。

奇しくもマグニフィセント7の莫大な投資によって進化を遂げている生成AIが、今年に入って現場で手と頭を動かしながら、直接的にお客様に製品やサービスを提供している企業の価値を高めつつあるように見えます。

米銀最大手JPモルガン・チェースが2026年中に全米30州以上で160超の店舗を新設し、年末までに消費者向け銀行事業で1万人超の採用も進める方向に経営の舵を切りましたが、これは英断だと思って見ています。

今話題のソフトウェア業界でも、サブスクの仕組みで効率的にチャリチャリ稼いでいるような企業は淘汰されるでしょうが、様々な分野で現場の声を聞き、顧客満足度が高いソフトウェアを提供できる企業は、今後もしっかり成長し株価も大きく反発するでしょう。

現在、株式市場は「AIがどの業種を淘汰するか?」そんなヒステリックな展開になっていますが、ほんとうのところ、フォーカスすべきは業種ではないと感じています。

中間的なポジションで社会的な価値を生むことなく、効率的にうまく儲けていた人や企業が淘汰される過程にあるのが、AI脅威論の本質ではないかと思うのです。

皆さんはAI脅威論について、どう思われますか?

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