経済基盤をしっかりしておくことの大切さ

2019.01.25(FRI)

先日NHKニュースウォッチ9で「九州大学 ある研究者の死を追って」という特集を見ました。

昨年の秋、九州大学の46歳の非常勤講師が研究室に放火をして自らの命を絶った事件を取り上げたニュースでしたが、彼の人生を終わらせた最後のトリガーは、経済的な困窮によって自らの夢が絶たれた点にありました。

彼は体の不調のために通っていた整骨院の人に、こう言ったそうです。


「学力や能力があっても、それ以上先に進もうと思ったときには、すべて経済的な力が必要になるので、能力を生かしきることはなかなか難しい」

彼を取り巻く環境はとても難しい状況で、正直どうしようもなかったのかもしれませんが、それでも「人生とお金に関するパーソナルファイナンスの考え方(戦略)」を、彼がもう少し若い時に知り実践していたなら、また違う結果になった可能性も少しはあったのではないかと…、テレビを見ながらそう思わずにはいられませんでした。

「継続的な経済基盤の脆弱さ」は、個人の夢や目標を断念させ、生きる力を奪っていきます。
※一時的な貧乏は、そこから脱出するための生きるエネルギーになるケースも多い。

思い起こすと、私は1998年くらいから約20年くらい金融教育的な活動をしてきました。

最近は「資産運用の重要性」への認識も高まり、昔から言ってきたことが、結構当たり前の常識になってきたので、今さら声高に「資産運用の重要性」を説くのもどうかと思ったりする反面、頭でわかったつもりでいても「それを適切なかたちで実践している人」は殆どいないとも感じます。

そんな現状を見るにつけ、巷の投資教育セミナーやコンテンツに対して、とても微妙で残念な気持ちを持ってしまいます。

ここで改めて「資産運用の重要性」を簡単に整理しておくと…、

   
「医療技術の発達」や「健康意識の高まり」で年々、個々の人生の時間が長くなってきている。一方で少子高齢化の影響もあって、公的な社会保障(年金・医療・介護)の基盤は年々脆弱になってきていることは明白。

   
これからを生きる全ての人が「豊かな人生を継続的に実現していく」ためには、やはり「個人としての経済基盤の強化」は欠かせない。
   
現在はそこそこ収入があって自分自身のライフスタイルを実現していたとしても、油断をしていたら20年後、30年後どうなっているかはわからない。

   
だからこそ、長い人生を俯瞰した「骨太の資産運用プラン」を持っておくべきである。※ライフプランを考慮して、短期資金は「預貯金」、長期資金は「投資」が基本。

   
現役時代に自分自身が生み出すキャッシュフローから、20年後、30年後に価値が高まる複利運用で資産を形成する(資産を増やす「山登り的ライフステージ」)。

   
次に退職後の人生。この期間も長くなってきたので、資産運用は続けながら、自分自身が生み出す労働キャッシュフローが減少した分、投資資産が生み出す運用キャッシュフローを生活の足しにし、元本はなるべく減らさないよう心掛ける(資産を減らさない「山下り的なライフステージ」)。

   
長い時間をかけ資産形成をして、長期投資マインドも醸成されることで、現役時代より、時間的にも経済的にも余裕がある豊かな状態を作り出すことができる。

以上のようなコンセプトは一般的になりつつあるのですが、しつこく繰り返し申し上げると、ほんとうに適切なかたちで資産運用を実践できている人…、殆どいないんですよねー。

そんなことなので「バリューマネジメントと一緒に考え、実践しませんか?」と、資産運用の重要性と共にまだまだメッセージを発信し続けていく所存です。


■ご参考:九州大学 ある研究者の死を追って
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190118/k10011781811000.html

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