最近ふと、自分の価値観や思考プロセスについて考えることがありました。
昔から歴史の本が好きでした。長い時間をかけて成し遂げていく様々なプロセスや物語、その結果として、長い時間を経ても生き残り続けている有形、無形のモノや文化、時間の経過と共に劣化するものでなく、逆に価値が増していくようなもの全般が、自分としては好きなのだと思います。
資産運用の仕事においても、短期のトレーディングには全く興味がなく、長期の視点で将来価値が高まる投資ポートフォリオを構築していくことに興味が湧きます。
そう考えると、今の自分は自分自身の価値観や特性にあったスタイルで仕事ができている気がします。そのことについては、ほんとうに幸せなことだと思います。
私はファイナンシャル・アドバイザーなので、金融市場の投資対象だけを研究して投資ポートフォリオをつくるわけではありません。金融市場や金融商品の分析と同時に、個人のお客様の人生設計や法人のお客様の経営方針に沿ったかたちで、オーダーメイドの投資ポートフォリオを考えていく必要があります。
今まで心の内にあって表立って話すこともなかったのですが、私にとって、お客様の投資ポートフォリオは何よりも大切な作品だと思って仕事をしています。だから目先の流行りや利益に惑わされることなく、時間の経過と共に価値を生み出していくということを何よりも重視しています。この気持ちは2006年の創業以来変わることはありません。
ところで話は変わりますが、来月から、金融商品仲介業のライセンスで仕事をしている会社が、投資信託をお客様に購入いただく場合(取引の都度)、お客様との間で利益が相反する可能性について説明する義務が出てきました。
投資信託の購入時手数料や保有時にかかる信託報酬などの一部が、当社の売上(収益)になっていることは、当社ビジネスモデルの説明と共にお客様にしっかりお伝えしてきましたが、IFAのビジネスモデル=お客様から手数料を頂いている=利益相反の恐れあり。というのが政府・金融庁の見解です。
利益相反の定義については、ここで詳しくは言及しませんが、書いてある字のとおりの意味です。
私自身は「お客様の資産価値の最大化=当社の企業価値の最大化」と考え、優れた投資信託を活用した長期ポートフォリオ運用こそが、最も利益相反が起きない仕組みだと信じています。そもそも調達サイドと運用サイドの両方を持つ総合証券会社の利益相反の構造を嫌い、IFAとして独立したのです。
それが「利益相反のおそれ」と言われると、正直微妙な気持ちです(お客様から受領する手数料をしっかり明示していくことの重要性には100%賛同します)。
おそらく投資信託の各種コストの説明をしない金融機関の営業マンが結構いて、お客様からクレームになった事案も多くあったのだと思います。そんな社会的な背景もあり、業界ルールとして決まったことなので、当社もしっかり義務を果たしてまいりたいと思います。心からの納得はし難いですが・・・。