秋

2026.10.29(THU)

昔から一番好きな季節は秋でした。黄色く色づく銀杏並木や真っ赤に映える紅葉がすごくいいと思うというのもあるのですが、実際は高校時代の夏の野球の練習が暑くてきついので、夏の大会が終わって上級生がいなくなり、涼しくなる季節が単に心地よかったのだと思います。その高校時代の原体験が理由なのかと・・・(笑)。

一方で、この仕事についてからの秋は、マーケットで波乱が起きやすい季節でもありました。米国の同時多発テロ(9.11)やリーマンショック(9.15)に象徴されますが、アノマリー的にも9月~10月はマーケットが弱含むことが多いです。

ところで個人的なことで恐縮なのですが、私はサラリーマン時代に3回転職して、その後独立しました。そのうち2回が9月末退職、新会社に10月入社というパターンでした。また最後の退職から独立したのも秋でした。

9月末退職で10月1日に個人事業主のIFAとして、自宅の片隅に机を置いて独立(屋号バリューマネジメント)。今思えば、随分無謀で思い切ったことをしたと感じますが、その時はなぜか謎の自信に溢れていました(笑)。

私の好きな秋は、人生の節目になってきた季節でもありました。

独立する少し前の2005年秋に偶然、吉本隆明の詩篇『転位のための十篇』を読み、「その秋のために」という詩に出会いました。その詩のなかに、「ぼくは秩序の敵であるとおなじにきみたちの敵だ」という有名な一節があり、当時の私はそれを読み、奮い立ち、厳しい冬に一人で立ち向かう覚悟を決めることができた気がしました。

ちなみにAIによる吉本隆明の「その秋のために」の概要と特長は、以下のように説明されています。

・既存の政治・社会秩序や大衆・労働者階級の連帯から身を引いた、孤独な個人の精神のあり方が描かれています。

・共同体やイデオロギーに迎合せず、自らの内部にある思想や孤独を鮮烈なイメージで突き詰めた作品です。

昔から存在する既存金融システムの利益相反構造。またインターネットとポイント経済の普及によって、目先の損得ばかりに目がいく個人投資家の増加。こういった流れに抗う反骨精神のようなものが、どうやら自分の中にずっとあったのだなーと思い出す2026年の秋です。

そんな想いに耽ることができる素敵な秋ですが、年々短くなっており、近い将来に日本も夏と冬の二季しかなくなるのではないかと心配になる今日この頃でもあります。

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