下落局面におけるマインドセット

2018.10.24(WED)

2018年も残すところ約2ヵ月となってきましたが、10月に入って国際金融市場は不安定化し、各国の株式市場も比較的大きな下落局面を迎えています。

1023日時点で日米中を代表する株価指数を見ると、10月に入り、NYダウは4.8%下落(26548.3125191.43)、日経平均株価は8.7%下落(24120.0422010.78)、上海総合指数は8.0%下落(2821.352594.82)しています。

今月特に新しい悪材料が出たわけではないのですが(サウジアラビアの新聞記者殺害等が国際情勢に影を落としている部分もありますが…)、従来から不安要素として挙げられている「米国の金利の上昇と米中貿易戦争」が事あるごとに蒸し返され、金融市場のボラティリティ(変動率)を高めているというのが現状です。

大局的に見ると、マーケットの不安心理が後退すると上昇し、逆に不安心理が高まると下落する、そんなドタバタ劇を繰り返しているだけの2018年とも言えるでしょう。

しかし大きく低下したボラティリティ(変動率)、なかなか上昇しない金利といったぬるま湯のような2017年のマーケット環境が、今年ある種の厳しさを取り戻したのは、もちろん短期的にはストレスが高まるわけですが、長期のマーケットの健全性を考えた場合、新たな投資機会の創出にも繋がり、一概に悪いことでもないと私は考えます。

今後も11月6日(日本時間7日)の米国中間選挙というイベントを控え、その結果次第で最終的に2018年末がどんな状況で終わるのか。それはまだ誰にも解りませんが、弊社のお客様にはこんな時こそ、改めて長期視点をキープして頂きたく思います。

「長期的なマーケットの成長=リターン(収益)」を獲得する為に、必ず付随する「価格変動(特に短期的かつ大きな下落局面)」を、どのように捉え、どのように考え、どう受け止めるか。そこが長期投資を成功させるうえで、最も重要な長期投資マインドの肝の部分です。

短期的な変動にドタバタせず、自分の投資ポートフォリオをキープし、一時的な下落局面においても忍耐強く投資を継続すること。言葉にすると簡単ですが、行うことは通常とても困難なことでもあります。

それは昨年、結果的に円ベースで2割近く上昇した世界株式マーケットという環境下においてでさえ、疑心暗鬼になったり、少しでも人より安く買いたいという欲望から投資タイミングを逸したいうことが主な理由で、実に日本人の4割の人が儲かってなかったという事実(日本経済新聞の2017年投資家調査の結果)が物語っているような気がします。

さて今現在、良くも悪くも、世界経済および金融市場の不安定化の一番の原因が、米国のトランプ大統領の存在であることを否定する人はいないでしょう。

しかし一方で10年後の世界を想像すると、米国大統領がトランプ氏でないことは確かでしょう。ちなみに私も50歳から、おそらく何もなければ60歳になっているはずです(笑)。

そして10年後、優れた商品で構成されているグローバル投資ポートフォリオは、円預金や日本10年国債といった減ることはないが増えることもない資産よりも、おそらく+αの資産価値を生み出していると私は推測しています。

その資産は、その後も運用され続け、20年後、30年後の未来においても、お客様の豊かな人生の一助になっている。

そんな真に意味のある「豊かな人生に貢献する長期リターンの獲得」を目指し、今起こっている、そして将来も繰り返し起こるであろう短期的な変動を、お客様と一緒に乗り越えていきたいと思っております。

引き続きよろしくお願いいたします!

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