個人的な感覚ですが、自分的には50歳を過ぎた頃から「バランス」というものを大切にし始めた気がします(ちなみに私、現在51歳)。
若かりし頃は、バランスよりもアンバランスなものに魅力を感じ、自分自身もそんな行動をとっていたような感じがしますが…(笑)。
たしか2年前くらいから、人生100年時代とか言われ始め、自分自身も思ったより人生が長くなる可能性について考えるようになりました。
もしそうであるのなら「働き方とか、お金とか、住居とか、家族とか…」改めて色々なことについて見つめ直したり、再設計したりしなくてはなーなどと色々考えている中で、これからの人生を精神的にも経済的にも豊かに生きるには、「バランス」こそが最も大切なのではないかと思い至った次第です。
人生は短距離走ではなく長距離走なので、瞬発力より持久力が大切だと思います。もちろん瞬発力を発揮しなければならない時もありますが、そこはやはり若者には勝てません。
中年の自分としては、バランスのとれた「食事、睡眠、運動、休養、インプット-アウトプット、人間関係等」が、長期的にこれからの人生を豊かな方向に導いてくれる「推進力」になってくれる気がしてきたのです。
さて、このバランスの大切。資産運用についても同様に最重要だと言えます。
自分自身の価値観や人生設計を中心に、収入と支出、資産と負債、貯蓄と投資、短期と長期、安定と成長、人的資産と金融資産、リスクとリターン、自分でやるか専門家のサポートを得るか…など様々なバランスを考え、どのようなファイナンシャルプランを描くか、そしてどのような考えを中心に据えて、行動すべきか?
このあたりの方針が明確で、自分にとっての最適バランスを保ってなければ、短期的なマーケット変動に簡単に惑わされて、投資を継続することは難しくなってしまうからです。
個人の側面から見て、人生をより豊かなものにするための一助として、資産運用というツールが存在していると捉えるならば、今までより人生が長くなった分、資産運用の時間軸もそれに比例して長くなると言えます。金融庁の2000万円不足問題の報告書に代表されるように、長期投資のニーズは今まさに顕在化してきております。
しかしながら、日本全体の個人金融資産の内訳をみると、明らかに貯蓄-投資バランスが偏っており、未来の日本の状況に対応しているとは言い難いのが正直なところ。
確定拠出年金の全体の資産構成を見ても同様なことが言えますし、またバランス型と言われている商品が、実は現状では全然アンバランスであったりもします。
現在の金融市場で特筆すべきは、低金利(マイナス金利の国債も多い状態)です。
この金融環境下で人生が長くなる世界において、個人にとって真にバランスがとれた資産運用管理とはどのようなものなのでしょうか。
それを常に模索し続け、時に修正をしながら、お客様の資産運用をサポートしていきたいと思いますし、まずは何より自分自身が率先して、自分のライフプランを実現するためのバランスの良い資産運用管理を実践していきたいと思う今日この頃です。
(追記)