2018年8月にアップルの時価総額が、史上初めて1兆ドル(約110兆円)を超えましたが、先月はアップルに続き、アマゾンの時価総額も1兆ドルを超えてきました。
さて今月も、先月の実体経済および金融市場で起きた出来事を振り返り、個人的な見解等を述べてみます。
(9月末の長期金利)
先月は世界経済の堅調な指標を受けて、世界の長期金利は上昇しました。
米国FRBが9月25日~26日のFOMCで0.25%の利上げを実施(年2%~2.25%)。
年内は12月にあと一度利上げが予想されております。
来年以降のイメージとして2019年に3回、2020年に1回、そこで打ち止め?
というコンセンサスが形成されておりますが、実際どうなるかは予断を許しません。
米ドル相場との関連からも、米国の利上げの行方は金融市場で最も注目するポイントの一つとなっています。
世界の長期金利
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9月
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前月比
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年初来
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日本10年国債
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0.13%
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+0.02%
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+0.08%
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米国10年国債
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3.07%
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+0.21%
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+0.67%
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ドイツ10年国債
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0.48%
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+0.14%
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+0.05%
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英国10年国債
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1.57%
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+0.13%
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+0.39%
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二つの側面から大きく上昇しました。一つは新興国投資の減退によって、消去法的に、日本市場にグローバル投資マネーが流れた。二つめに、思った以上に日本企業の今期業績が堅調で予想PERも約14倍くらいと割安になっていること。
国内株式
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9月
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前月比
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年初来
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日経平均株価
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24120.04
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+5.5%
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+6.0%
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TOPIX
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1817.25
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+4.7%
|
0.0%
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ジャスダック平均
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3831.49
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+0.2%
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-3.0%
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東証REIT指数
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1777.18
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+1.4%
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+6.9%
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米国株式市場は堅調だが史上最高値圏でもみ合い。欧州株式は前月に続き冴えない展開。英国のEU離脱、イタリアの政治(将来EU離脱も?)、トルコ経済の混乱等が不安材料となっている。
海外先進国株式
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9月
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前月比
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年初来
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NYダウ工業30種
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26458.31
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+1.9%
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+7.0%
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S&P500
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2913.98
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+0.4%
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+9.0%
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ナスダック
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8046.35
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-0.8%
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+16.6%
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英FTSE100
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7510.2
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+1.0%
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-2.3%
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独DAX
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12246.73
|
-0.9%
|
-5.2%
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香港ハンセン
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27788.52
|
-0.4%
|
-7.1%
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トルコの利上げで、新興国市場は落ち着きを取り戻すが、
原油高、ドル高(ルピー安)でインド株式市場も久しぶりに大きな下落となった。
海外新興国株式
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9月
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前月比
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年初来
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上海総合
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2821.35
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+3.5%
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-14.7%
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インドSENSEX
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36227.14
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-6.3%
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+6.4%
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ブラジルボベスパ
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79342.42
|
+3.5%
|
+3.8%
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ロシアRTS
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1192.04
|
+9.1%
|
+3.3%
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米国とイランの対立による、イラン産原油の全面禁輸等の可能性が意識され、
また一方で、シェールオイル等の増産ペースが鈍いことで原油価格が大幅上昇。
ドル高と原油高が同時に進行していることが、世界経済に及ぼす影響が懸念される。
商品
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9月
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前月比
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年初来
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原油WTI先物(ドル)
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73.25
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+4.9%
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+21.2%
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NY金先物(ドル)
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1191.5
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-0.7%
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-8.8%
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CRB指数(ドル)
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195.16
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+1.1%
|
+0.7%
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(9月末の為替市場) ※ 黒字は円安、-赤字は円高
世界的な金融市場の緊張緩和で先月までのリスクオフの円高状態から、
全通貨に対して円安が進行。
為替
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9月
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前月比
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年初来
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米ドル/円
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113.61
|
2.3%
|
0.8%
|
ユーロ/円
|
131.90
|
2.3%
|
-2.5%
|
英ポンド/円
|
148.07
|
2.8%
|
-2.7%
|
豪ドル/円
|
82.13
|
2.8%
|
-6.6%
|
NZドル/円
|
75.32
|
2.5%
|
-5.7%
|
カナダドル/円
|
87.96
|
3.3%
|
-1.9%
|
スイスフラン/円
|
115.77
|
1.0%
|
0.1%
|
南アランド/円
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8.04
|
6.4%
|
-12.1%
|
以上